ぶっ飛ばすぞこの野郎

はなこ
とみこ
くみえ
たけし

は「ねぇ！どういうこと？なんで？とみことプリクラ撮ってるの？」

た「ちげぇーってそれ、昔のだよ！」

は「そんな嘘が通用するわけないでしょ！」

た「いやマジだって！」

は「昔のプリクラって加工したら目が宇宙人みたくなるでしょ！」

た「いや…そのぉ…あれだ！加工してないんだよ！ははは！」

は「あの子さ！二重じゃないんだからね！それにこの服、こないだGUで一緒に買った服なんだよ！」

た「あ、えーっと…。あのぉ…。」

は「浮気してんでしょ！」

た「いや、まじでなんもしてない！まじ！ほんと！ホテルは行ってないし！」

は「ホテル「は」？」

た「あ…。」

は「ぶっ飛ばすぞこの野郎！」

た「ごめんなさい…。」

と「ねぇ！くみえから聞いたんだけど、あんた、くみえと出来てんの？」

た「え？くみえ？なんだそんなことを？？」

と「くみえがあんたの話ばっかすんの！どう考えてもあんたたち出来てるでしょ？」

た「そんなことないって！ほら！これ見てみ？」

と「なによ！」

た「ほら！」

と「え？ガラケー？…え？」

た「そこじゃねぇーんだけど、ほら、お前とのプリクラ！」

と「たけし…。」

た「GUの服…似合ってるよ？」

と「え…へへへっ。ありがと！」

た「好きだよ…。」

と「たけし…ってちょっと待って？なんでGUで買ったの知ってるの？」

た「え？」

と「この服！なんでGUで買ったの知ってるの？」

た「あの…えっとぉ…こないだGUで見たから…かな…ははは！」

と「ねぇ、はなこと出来てる？」

た「ちょ…え？」

と「この服さ…はなこと買ったの。」

た「そ、そうなの？へ、へぇー知らなかったなぁ…ははは！」

と「てめぇ…ぶっ飛ばすぞこの野郎！」

た「ごめんなさい…。」 

く「ねぇーたーけーしぃー。」

た「ん？どした？」

く「あれ？その首どうしたの？」

た「え？あー、ペットがジャレてきてさ、まったくしょーがねぇーなぁー！ははは！」

く「たけしのペットってさ…。」

た「ん？」

く「コリドラスじゃん。」

た「え？あ、そ、そう！コリドラス！」

く「コリドラスってさ、せいぜい３センチくらいのナマズでしょ？」

た「そ、そうだな…もう最近やんちゃでさぁ…ははは！」

く「どこの女？」

た「え？」

く「どこの女なの！」

た「いや、お前だけだって！」

く「うそ！でも私、たけしの２番でもいい！だから私ともこうして会って？」

た「２番でも…いいの？怒らない？」

く「…うん。日陰の女でいいの。」

た「そ、そっかぁ…実は俺…。」

く「うん。」

た「彼女…いるんだ…。」

く「…そっか…。」

た「うん。でもお前は特別だから！な！」

く「…ふーん。特別かぁ…。」

た「そう！スペシャル！俺にとってのオンリー１なんだよ！」

く「あ、そぉ…。」

た「え？あ、うん。」

く「ねぇ…。」

た「ん？」

く「本当に２番でいいわけないじゃん…。彼女って誰？」

た「え？え？怒ってる？怒んないって言ってたじゃん！」

く「ねぇ…私は２番でもいいの…でもね？たけしを私だけのものにいたいの…。」

た「いや、だって２番でいいって…。」

く「あなたに取っての２番だとしても私にとっては一番なの…。」

た「いや、ちょ…まって！なにそれ！カミソリ！」

く「痛いのは…最初だけ…私だけの…たけしぃー！！」

た「ごめんなさい！ごめんなさい！許して！お願い！お前だけだから！」

く「たけし…ふふふ…他の女は切ってね…？」

た「許して…くれるの？」

く「許すわけねーだろ？ぶっ飛ばすぞこの野郎！」

た「ごめんなさい…。」  

は「ねぇ。」

と「この際だから。」

く「はっきりして！」

は「誰が彼女なの！」

た「あ、いや…。」

と「たけしにとって誰が彼女なのよ！」

た「あのぉ…。」

く「私だよね！」

た「あの…ははは。」

は「はぁ？私でしょ？」

た「そのぉ…ははは。」

と「じゃあ私？」

た「えっと…ははは！」

は「笑ってんじゃねーよ！」

と「はっきりしろよ！」

く「…刺すよ？」

た「ほんとごめんって！」

は「この中に…。」

と「彼女は…。」

く「いないんだ…。」

た「え、あの…ごめんなさい…。でもなんでわかったの？」 

は「おめぇ…。」

と「嘘つくとき…。」

く「渇いた笑いするでしょ…しってるんだから…。」

た「え？そうなの？そんなことないよ！ははは！」

は「おい…。」

と「ぶっ飛ばすぞ…。」

く「この野郎！」

た「ごめんなさい…。」

おしまい