キュン!キュン!キュン?

2024年07月09日

班目 珠美(まだらめ たまみ)♀:ロマンティスト

貝原 純也(かいばら じゅんや)♂:素直で一途


斑(私には付き合って1年の彼氏がいる。告白をされてから付き合い始めて1年が経過したことで同棲をすることを決めた。なんか新婚生活みたいな毎日!)


(引っ越して1か月)

貝「うーん、いい匂いするなぁ。」

斑「うんしょっ!うんしょっ!…引っ越しの時にお気に入りのお皿をしまった所が高くて取れない!」

貝「よっ…と。ほら、これ?」

斑「あ、ありがと…。」

貝「どれどれ…ビーフシチュー?俺あんま食ったことないけど…ちと味見…。お!うまっ!なにこれ!」

斑「ほんと??」

貝「やっぱ珠美の作る料理は美味いなぁ!俺、太っちゃいそう!」

斑「純也っていつも優しいね?」

貝「え?そうか?でもいつも美味しいご飯ありがとな!よしよし!」

斑「ちょ、頭撫でるのやめてよ…子供じゃないんだから!」

貝「え?ははは!ごめんごめん、つい可愛くいてさ!」

斑「もう…純也のバカ。」


(ある金曜日の昼過ぎ)


貝「ただいまー。」

斑「あれ?帰るの早くない?」

貝「あー、仕事早く片付いてさ、やることなかったし、珠美に会いたくてフレックス使って帰ってきた!」

斑「え…そうなの?」

貝「いつも帰り遅いしさ、二人でゆっくり出来なかったろ?」

斑「でも今日は金曜日だよ?」

貝「一回くらいそんな日があっても良くない?」

斑「いいの?」

貝「もちろん!珠美、お昼ご飯食べた?」

斑「ううん、これから!」

貝「そっか、ちょうどよかった!お昼ご飯買ってきたんだ!」

斑「これって…。」

貝「珠美が食べたがってた松月(しょうげつ)食堂の幕の内弁当!あそこ売り切れるの早いからなぁ。」

斑「ありがとぉー!」

貝「じゃあ食べよ!いただきまーっす!」

斑「いただきます!」

貝「美味しい?」

斑「うん!美味しい!いつも純也これ食べてるの?」

貝「そんなわけないじゃん!これすーぐ売り切れるんだよ?」

斑「そっかぁ…ふふふ、純也と同じお弁当。美味しいね!」

貝「ふぅー、食った食った!」

斑「お腹いっぱい!」

貝「さてと、この後なにする?映画でも見る?」

斑「あ!私あれ見たい!「空の上の愛する人へ」!」

貝「んじゃ見るか!」

斑「純也…。」

貝「ん?」

斑「好き…。」

貝「そっか。」

斑「えー!なにそれ!純也は違うの?」

貝「俺?俺は珠美だけを愛しているよ?」

斑「純也ずるーい!じゃあ私はすごーく愛している!」

貝「ははは!じゃあ俺は…(キス)」

斑「…え?」

貝「言葉より行動派なんでね!」

斑「もう…。」

貝「さ、始まるよ?」

(間)

斑「(…うーん。なんかあったかくて…落ち着く…あれ?)え!寝てた!」

貝「おはよ!」

斑「映画は?」

貝「珠美が寝たあたりから止めておいたよ?」

斑「ずっと頭撫でててくれたの?」

貝「それだけじゃないよ?寝顔も見てた。」

斑「ちょっ…恥ずかしい!」

貝「ねぇ、引っ越し疲れなのか、ちょっと顔色悪く無い?」

斑「うん。実はたまに胸に違和感あるの。」

貝「週明けにでも病院行こうか?」

斑「うん。そうしてみる。でも元気だよ!」

貝「そか!じゃあ続きでも見ようか?」

斑「うん!さっきは寝ちゃってごめんね?」

貝「何言ってんだよ。こっちおいで…よいしょっと!」

斑「ひゃっ!ちょっと!純也!」

貝「俺の膝の上ならもっとリラックスして眠れるだろ?」

斑「なにそれ!寝かしつけたいの?」

貝「ははは!そんなことないけど、珠美、あったかいし体中で珠美の温度を感じたかっただけ。」

斑「もう…純也のバカ…。」


(翌週月曜日)

斑「私、今日病院行ってくるね?」

貝「そうだな、支度済んだのか?」

斑「え?うん。」

貝「じゃあ行くぞ?」

斑「え?仕事は?」

貝「こないだの金曜日に課長に連絡して午前休もらっておいた。」

斑「え、怒られない?」

貝「怒られるのは1回!なんつって!俺は出来る社員だから怒られないよ!」

斑「自信満々だね!」

貝「仕事半日休んで怒られるより、珠美を一人で不安にさせる方が俺は嫌だから休みもらったの!」

斑「純也…。」

貝「今日は顔色良いし問題なさそうだけど、念のため…な?」

斑「うん!」

貝「さぁ!いざ病院へ!出発進行!」

(病院の待合席)

斑「…お待たせ。」

貝「どうだった?」

斑「うん。若干の不整脈はあったけど、特に問題ないだろうって。」

貝「おおお!よかった!」

斑「一応お薬だすってなったけど…。」

貝「そっかぁ…。」

斑「でもね、血液検査で引っかかって…。」

貝「え?」

斑「他の検査に回されたの。」

貝「う、うん。」

斑「そしたらね…。」

貝「な、なに?」

斑「妊娠…3か月だった!」

貝「おーいぃ…驚かせんなよぉ。全く、妊娠だったのかぁ…って、え!妊娠??」

斑「うん!3か月だって!」

貝「じゃあお腹に赤ちゃんいるの??」

斑「うん!」

貝「落ち着いて喜びたいからちょっと待ってろ?(発信音)あ、課長?貝原です、本日の半休は丸々有給で午後も休んでいいですか?彼女に子供出来たんすよ!へへへ!まじっすか!あ、残務は明日きっちりやります!無理言ってすみません!ありがとうございました!(切電)よし!」

斑「よしって…。」

貝「うぉぉぉぉぉぉおお!!てことはさ?男か女かわかんないけど珠美が二人になるんだよな!」

斑「ちょっ、ここ病院!」

貝「んじゃ外出よう!どっちかなぁー?楽しみだなぁー!」

斑「もう、純也ったら!」

貝「なぁなぁ、俺の両肩を後ろから掴んでみてくれ!」

斑「え?うん…掴んだ。」

貝「二人分、背負えるだけの背中になったかな?」

斑「え?」

貝「珠美、ありがと!俺を父親にしてくれたのはお前だよ!」

斑「純也…。」

貝「泣くなよぉー。ほら、拭いて?」

斑「こっちこそありがとう…ぐすっ。」

貝「会社には適当コケるけど家族には全力だからさ、これからもよろしくな!」

斑「本当に私でいいの?」

貝「そういわれてみればそうだなぁ…。」

斑「え?」

貝「この感動を味わえるのは珠美でしかないわけだから、必然的に俺には珠美じゃなきゃダメなんだろうな!ははは!」

斑「もう…ばかぁ!」

貝「ははは!愛してるよ珠美!」

斑「ちょっと!まだ病院!」

貝「気にすんな!どーせ知らねぇーヤツしかいねぇーんだから!ははは!」

斑「ねぇ、あそこの人、ずっとこっち見てる!」

貝「え?あ!社長!彼女に子供が出来たんで、俺結婚します!あのぉ…会社に提出書類とかって何か必要なんですか?…あ!わかりました!明日総務に聞いてみます!へへへ!これからも仕事頑張ります!あ、はい!きちんと家まで連れて帰ります!ありがとうございます!」

斑「いい社長さんだね?」

貝「そぉ?話すの初めてなんだけどな!」

斑「そうなの?」

貝「めっちゃ笑顔だったし大丈夫だろ!さ、帰ろうか!」

斑「こっちが緊張しちゃったよ。」

貝「なぁ、珠美。もう一回、今、抱きしめさせて?二人分!」

斑「え?」

貝「二人分だとやっぱあったけぇーなぁー。」

斑「純也…(やだ、キュンとした…あれ?どっちだ?キュンか?不整脈か?)」

貝「珠美、それと俺の子。愛してるよ!」


おしまい

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