生徒会長の主張3

2025年02月11日

「ただいま、在校生代表より送辞を受け、卒業生を代表して元生徒会長の私が答辞を致します。

本日は一足早い春の訪れを迎え、桜のつぼみが膨(ふく)らみ始め、私たちの新たな一歩を飾ることとなる、第45回生は卒業の日となりました。

私たちのために、ご多忙な中、ご臨席いただいた皆様。誠にありがとうございます。」

「この市立池渇(いちりつ いけかわ)高校に入学し、振り返ると、この3年間、あっという間の出来事でしたが、心身ともに成熟したとおもいます。

私がこの学校の校門をくぐり、眼前(がんぜん)に広がる我が学び舎、桜の木々に囲まれた雄大なグラウンド。

今日からここで知識や体力を鍛えると思うと身が引き締まったのを思い出します。」

「中でも勉学ですが、とても充実しており、一日でも欠席すると、みんなに追い付かなくてはと、心が折れそうになりました。私ごとですが、こうしている今も心が折れそうです。」

「印象深かったのは、11月の文化祭です。全校生徒が切磋琢磨し、グラウンドの隅に10分の1スケールの東京スカイツリーを建設したのは圧巻でした。他にも忠臣蔵を2日に分けて演じたのもいい思い出です。

生徒会長だからと大石倉之助(おおいしくらのすけ)を演じさせてもらえたのが昨日のように思い出されます。1か月にも渡るリハーサルなど、みんなで力を合わせ、心を通い合わせることが出来たと思います。」

「他にも5月に行われた球技大会。全学年でトーナメント形式によるバスケットボールには、私自身、感慨(かんがい)深いものとなりました。普段は机上(きじょう)で勉学による試験と戦い、先生の黒板を書く音やノートをまとめる筆跡の音が走り響く毎日の中で、身体を動かす喜びに胸が高鳴りました。滴(したた)る汗を気にもせず、点の取り合いに夢中になりコートを駆け巡りました。」

「そんな青春の1ページに部活動があります。私は生徒会長だったため、部活動には参加できませんでしたが、様々な部活でたくさんの賞を獲得したのも誇りに思っています。」

「しみじみと振り返ると、感極まって涙腺が緩みそうになりますが、今日は卒業式です。そんな卒業式の前日に、緊張してあまり眠れませんでした。」

「我が校に登校するのが最後の日。そして校門をくぐる最後の日。校長先生をはじめ先生方、及び在校生の諸君。答辞にはまだ続きがありますが、ここからは少しだけ私の話を聞いてほしい。」

「今、私の肛門は討ち入りしそうです。殿中でござると言わんばかりに肛門括約筋が城門を抑えておりますが、四十七士(しじゅうしちし)が私の下着と言う城内に活気良く溢れんばかりです。晴れて卒業し校門をくぐる前に私の肛門を四十七士がくぐりそうです。あ…。」

「咳払い)ごほん。この答辞を紙に書かずタブレットに入力したのを後悔していました。ですが、左手にある卒業証書の筒を見た瞬間、殿中出来る場所がここにあるじゃないか!と心踊りました。」

「在校生諸君!わたしは安堵したことにより殿中でございます。肛門をくぐり殿中でございます。この答辞をおこなう登壇(とうだん)までの緊張という名の吉良神津家の介(きらこうづけのすけ)を討ち取った気分です。なんと清々しいのでしょう。」

「在校生の皆さん、本当にありがとうございました。皆さんに見送られる中での脱糞に少し快感をおぼえております。現生徒会長は特に聞いてほしい。公の場に出るときは牛乳は控えた方がいい。3月とは言えまだ肌寒いです。登壇すると緊張していても寒さが厳しいです。」

「最後になりますが、今日で卒業すると思い替えの下着がありません。校長先生をはじめ先生方、私のような惨劇を繰り返さないためにも、購買部に下着を用意していただきたいです。以上を以て(もっ)て、打ち首…じゃなくて答辞といたします。」

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